ツールドおきなわ

国内最長レース

常夏の南国、沖縄。霜月の名の通り本州は1桁気温もざらというのに、ここでは連日30度にも達する勢いの真夏日。

着てきたジャケットももはやただの荷物と化した。

 

はいさい!!やってきましたツールドおきなわ!

 

毎年シーズン終盤の11月に開催される、沖縄北部を1周するレース。

特徴的なのはなんと言ってもその距離とコース!

距離は国内レース最長の210km、そしてその道程は同じコースを走る周回ではなく「ラインレース」

さらにホビーレーサーのためのカテゴリーも多数あり、「市民210km」はホビーレーサーの甲子園と呼ばれるほどハイレベルなレースとなる。

 

沖縄に向けて

そんな国内ホビーレースの最高峰、ツールドおきなわに出場するレーサーはやはり全力で勝ちにいく。プロ選手と遜色ないか、それ以上の気合の入りようだ。

と、いうわけで1ヶ月前から各所の沖縄対策連に遠征。3週に渡りサイヤ人おじさま方にしばいてもらった。

マツケンさんMU
田中さんオバマ巡業

異常ともいえるフィジカルの社会人レーサーに引きずりまわされ、引きちぎられ、、、とってもいい刺激に!!

皆様本当にありがとうございました!!

現地入りと体内時計

そんなツールドおきなわ、距離が長いこともありスタート時刻が引くほど早い6:45。日の出と同時にスタートだ。

ということは3〜4:00起き。いつも通り22:00就寝だと満足に寝ることができないため、沖縄に入ると同時に20:00就寝に切り替える。家を出た時から修学旅行ですスタイル。ちなみにマツケンさん練は6:30集合。この辺りもしっかり合わせて準備するあたり、さすが表彰台常連だ。

 

レース

そんなこんなであっという間にレース当日。

19:30あたりに寝たおかげで、朝は自動的に3:00 に目が覚めた。俺天才。

4:00に朝食を食べて、食休みをして6:00 に出発。

 

外に出ると土砂降りの雨。天気予報の嘘つき!!!

さすがの沖縄でも日の出前の雨は応えるので、イナーメオイルのレインジェルを好転するとの予報を信じて薄く塗る。

チップ計測とトイレを済ませ、薄暗い中レーススタート。

数キロのパレード走行を経て、アクチュアルスタートとなった。

 

今回はゲンキさんがエース。最後の羽地ダムの登りで駆け上がるのが理想的な展開。雄大さん、花田さんを中心に逃げを捌きつつ、畑中さん、自分でアシストをする。なにせ200kmと長いため、臨機応変に。

 

スタート後はアタック合戦に積極的に参加。キナンが乗っていない逃げは潰していく。しかし先は長いため、あまり足を使いすぎないように、、

美ら海水族館あたりで一名先行。みるみる差が開いていく。

集団はその後数回アタックがあったものの、結局決まらず膠着状態となりそのままサイクリングとなった。

逃げた1名はブリッツェン宮崎。相変わらず恐ろしいTT能力だ。

 

その後国道に出てレバンテ静岡のマラル選手が同じく一人でアタック。これも集団は容認し、先行は2人状態へ。

 

普久川ー辺戸ー普久川

ヤンバルの森メインの登りで当大会の目玉山岳、「普久川ダム」

1度目は名護から国頭村への往路で。2回目は反対側である辺戸岬から戻る際に登坂する。

勝負所となる登りなので、ある程度覚悟して登らなくてはならない。

が、1度目はそこまでペースが上がらず、比較的イージーにクリア。その後の辺戸岬へのアップダウンもイージーペースでクリアした

ちなみにこの東海岸アップダウン区間、切り立った崖になっており、景色がとても綺麗。

少ししけて荒い波がなんともいい味を出していた。そんな景色を楽しみながら最北端、辺戸岬へ

 

辺戸岬から普久川までは海岸線のど平坦。この区間はBSがペースを上げたため、比較的早いスピードでレースが進んだ。

 

アシスト開始

で、2回目の普久川。

前回のようにペースが上がらないようであれば、中盤からペースアップを行うとの指示。とりあえず頂上まで全開で踏めばOK。

案の定そこまでペースが上がらなかったため、中盤から踏み始める。が、思った以上に踏めず、すぐに限界になってしまう。

かなり早い段階で雄大さんにパスし、そのまま集団からドロップ。

photo by Satoru Kato

 

まだ本格的にレースが始まっていないこの状況でドロップするのはさすがにまずいと、登りきって全力で追う。

そのまま小学校の登りへ。ここで前に集団が見えたので、これみよがしに全開で踏む。

その後なんとか集団に戻ることができ、同時に仕事を再開することができた。まじ焦った。

 

とりあえず逃げている宮崎を捕まえるべく、シマノ天野とヴィクトワールの選手3人でローテーション。このくらいの強度のローテはちょうど沖縄対策練で嫌というほどやったので、かなり余裕を持って回ることができた。

 

そのまま東村の先まで回し、10分ほどあったタイム差も射程圏内に。後は羽地までのアップダウンで耐えるのみ、、

決戦

短い登りで連発されるアタックに悪戦苦闘

羽地前で引き切るまで死ねないので、とりあえずここはなんとしても耐え抜く。

しかし体は悲鳴を上げているため、千切れて追いついてを繰り返す。

 

そんな中、雄大さん含む3人がビハインドを得る。これによりチームとしてかなり有利な展開となった。

その後はチーム右京が中心となり集団は展開。しかし逃げがいるためペースアップというよりは淡々と距離を詰めていく状態に。これにより一命を取り止めた、、、助かった、、、

 

このまま雄大さんが逃げ切ってもよし、捕まってゲンキさんが発射してもよし。かなりおいしい展開だ。

 

アップダウン区間を終え、最後の平坦区間。雄大さんが先に見えた。チーム右京もこれみよがしにペースアップ。

ついに雄大さんが捕まった。

あとやることは1つ。

羽地の登り口まで全力で引き切る。

 

今日1日の集大成、最後の力を出し切って畑中さんにパス。

後は信じるのみ。

羽地の登りで監督から「ゲンキさん、花田さん、ベンジャミンプラデスが抜け出している」という知らせを聞き、畑中さんと、妄想を膨らませて興奮していた。

 

「1ー2かな!」「いやーそんな甘くないか?」「じゃあ1ー3かな?」「いやでもスプリントならあるぞ!」

 

ワクワクしながらゴールまでのストレート区間を走った。

レース後

ゲンキさんが2位、優勝は右京ベンジャミン。

200kmの長丁場でレースを組み立てる楽しさを体感でき、とても勉強になったし、何より楽しかった。

個人的に反省すべき点は多く、特に普久川とか普久川とか普久川とかは、なんとかすべきと思うが、全体的に見ればすごく良いレースだったと思う。

 

レース後はランダムでドーピングコントロール。大分から2連続。なんとまあ引の強いこと、、、

 

検査が終わると、ちょうど市民210kmのフィニッシュだった。

買ったのは高岡さん。2連覇7度目の優勝。しかも70km逃げてとのことで、、

2位は集団スプリントの頭をとったイナーメ北野さん。高校時代からお世話になっていた優しいお兄さんが結果を残し、その喜びを共有できたのは何よりも嬉しかった。本当におめでとうございます!!!

 

シーズン終了

これにて2022シーズン終了。プロ1年目で右も左もわからなかったけど、レース構築など国内最強チームで学べた事は数えきれません。本当に貴重な経験となりました!

また、応援してくださった皆様のおかげで最後までがんばれました!ありがとうございました!

オフシーズンはとりあえず食べて、シクロクロスとか登山とかに明け暮れます

また応援よろしくお願いします!

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